2022年度 医療法人社団清和会 笠岡第一病院 病院指標

■全項目共通の集計条件■


【対象期間】2022年4月1日 ~ 2023年3月31日
【集計対象】対象期間中に当院を退院した患者で一般病棟に1回以上入院した患者さん



【集計対象外としたもの】
【その他】
※ 各項目個別の集計条件は【定義】として記載する。
  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 178 30 13 20 57 152 242 596 610 289
【定義】 【解説】
  当院では0才台と60~90才台の2つのピークがあります。地域の小児科入院診療を受け持ちつつ、超高齢地域を反映した入院患者の年齢構成となっています。54床ある地域包括ケア病床の運用と関連施設ならびに地域の施設との連携で、在宅も含めて切れ目のない医療を行っています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
【定義】
※DPCコードは傷病名と治療方法の組み合わせにより決定されるため、同じ傷病名であっても治療方法が異なればDPCコードも異なります。


◆診断群分類(DPC)とは◆
入院期間中に最も医療資源を投入した傷病名を1つ選び、WHO(世界保健機関)が定めた国際疾病分類(ICD10コード)に基づき、まず18の主要診断群(MDC)に分類します。 更に入院中に行った手術・処置等、定義副傷病の有無によって細分化し14桁の診断群分類(DPC)コードに分類することを言います。


◆患者用パス(クリニカルパス)とは◆
入院中の検査や治療の予定、また食事などの生活の流れを分かり易くした標準化されたスケジュールのことです。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 手術・処置等1 あり 56 1.09 2.09 0.00 5.63
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 33 3.97 5.89 0.00 1.48
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 19 4.32 6.05 0.00 2.58
0400801199x00x 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 14 4.50 5.71 14.29 2.36
180030xxxxxx0x その他の感染症(真菌を除く。) 定義副傷病 なし 10 3.80 9.48 10.00 1.50
【解説】
  当科は岡山県西部近隣地域における中心的な入院施設として機能しています。入院総数は192名でした。コロナ感染の影響で、小児における急性感染症は少なくなっておりましたが、2019年20%、2020年37%、2021年38%と少しずつ増加しています。上位5番目以内のDPC分類の平均年齢は、食物アレルギーをのぞき、平均年齢は3歳未満で低年齢が目立ちました。それらの平均在院日数はいずれも全国平均より低く、効果的で適切な治療が実施されているものと思われます。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 48 27.79 21.11 0.00 86.40
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1 あり 15 2.00 2.03 0.00 48.87
0400801499x012 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 あり A-DROP スコア2 - - 18.95 - -
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2 なし - - 18.57 - -
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし - - 13.49 - -
【解説】
  当科は高齢者の肺炎や誤嚥性肺炎の症例が多い傾向にあります。平均年齢は80歳を超えており、全身状態が不良であったり、肺炎を繰り返す症例もあるため、入院期間が長い傾向にあります。肺癌患者は主に他院での治療後や治療不可能症例が多く、緩和ケアを中心におこなっています。睡眠時無呼吸症候群の診断のため、1泊2日の入院でポリソムノグラフィーを実施しています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070160xx01xxxx 上肢末梢神経麻痺 手根管開放手術等 216 1.12 4.57 0.00 70.09
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 60 51.25 26.42 11.67 85.73
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病 なし 20 3.55 4.86 0.00 68.25
070200xxxxxx0x 手関節症(変形性を含む。) 定義副傷病 なし 17 8.29 6.90 0.00 69.47
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 13 39.00 20.09 15.38 83.85
【解説】
   2022年度の整形外科入院患者数は593名で22.4%を占めています。総手術件数はコロナ禍にも関わらず1,649件(内、上肢手術 1,528件、下肢手術 121件)でした。当院では手外科・上肢外科手術を数多く行っており、特にばね指・手根管症候群に対する低侵襲手術がその8割を占めています。井笠・備後地区だけでなく、岡山市・倉敷市を中心とした近隣医療機関、さらに県外からの紹介も多数頂いております。また、超高齢地域を反映して、80才以上の脊椎椎体骨折・大腿骨近位端骨折の入院も続いています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 62 2.19 2.64 0.00 71.10
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 18 4.89 4.59 0.00 73.50
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 14 8.21 9.00 7.14 75.07
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 胆嚢摘出術等 - - 6.07 - -
040040xx97x00x 肺の悪性腫瘍 その他手術あり 処置2なし 副傷病なし - - 10.06 - -
【解説】
  内視鏡的大腸ポリープ切除術は1泊2日の入院にて行っています。鼠径ヘルニア手術は4泊5日の入院にて行っていますが、患者様の希望によってより早期の退院も可能です。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx03x0xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 内シャント血栓除去術等 手術・処置等2 なし 78 1.37 4.23 1.28 73.56
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 25 18.76 17.54 16.00 84.68
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし - - 21.11 - -
050130xx9900x1 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院 - - 21.26 - -
050070xx99000x 頻脈性不整脈 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 6.24 - -
【解説】
  当科では心エコー、CT、MRI、血管造影装置などの医療機器を駆使し、適切な医療を行なっております。心不全や狭心症などの循環器疾患だけではなく、それらの原因となる脂質異常症、糖尿病、内分泌疾患などに対して院内で連携し治療を行っています。また、これらの生活習慣病に対しての予防として肥満防止、塩分制限などの啓蒙活動を行うとともに、呼気ガス分析(CPX)を使用した心臓リハビリテーションにも取り組んでいます。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 51 3.00 2.45 0.00 74.63
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 定義副傷病 なし 26 4.00 5.29 0.00 68.19
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 24 16.54 13.61 12.50 83.83
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2 なし 21 4.00 6.85 4.76 78.33
110310xx01xxxx 腎臓又は尿路の感染症 経尿道的尿管ステント留置術 13 16.08 13.78 0.00 84.69
【解説】
  本年度は前立腺悪性腫瘍が1位となりました。前立腺がんは本邦でのがん罹患率1位(男)となり、早期発見の重要性が指摘されています。当院では高齢者を中心に前立腺がん特異抗原(PSA)とMRIのスクリーニング検査を、前立腺がんが疑わしい症例には痛みの無い麻酔下前立腺針生検を施行しております。2位は上部尿路結石で尿路結石ガイドラインに順じ、治療を行っています。尿路感染症は高齢者の発熱を主訴とした急性腎盂腎炎が多く、多くは点滴、抗生剤投与で軽快する疾患です。しかし、尿路結石などによる尿路通過障害を来すと重篤化し、手術などの緊急処置が必要なこともあります。膀胱腫瘍の多くは表在性癌(早期)で、経尿道的腫瘍切除によって治癒が期待できます。ただし表在癌の約40-50%はその後に膀胱内の異なった場所(異所性)に再発することが多く、術後の膀胱鏡による経過観察や再発予防(BCG膀胱腔内注入療法など)の細かな処置が必要です。
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 25 15.96 17.54 4.00 82.12
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 21 14.81 13.61 0 86.76
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 19 26.00 21.11 26.32 88.63
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 16 25.75 11.77 18.75 77.69
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし - - 4.79 - -
【解説】
   内科では糖尿病、血液透析患者、腎疾患、内分泌疾患及び一般内科的な診療を担当しています。当院は附属のタカヤクリニックと合せて約260名の血液透析患者を治療しており、毎年20~30名の新規導入があります。保存期腎不全の患者や透析患者の合併症による入院に多く対応しています。糖尿病患者には外来での血糖コントロール、合併症のチェック、食事・運動療法のみならず、コントロール悪化の際の教育入院、インスリン療法のための入院治療も行っています。また著明な血糖異常による緊急対応が必要な場合にも、適切な診療と入院治療を提供しています。他科入院における血糖コントロールの依頼も多く、外科系との併診も増えてきています。腎不全患者、糖尿病患者共に高齢化しており、より複雑で重篤な合併症による入院症例が増えています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり 両眼 58 2.00 4.67 0.00 74.86
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 24 1.92 2.63 0.00 75.92
【解説】
  眼科手術の対象患者様は糖尿病、高血圧、心臓疾患、腎疾患など全身疾患を有していることが多い為、内科との連携を図り安全な手術を心掛けています。
血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050180xx02xxxx 静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤手術等 69 2.51 2.66 0.00 70.19
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術・処置等1 なし、1あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 20 2.85 5.18 0.00 76.35
050170xx03001x 閉塞性動脈疾患 四肢の血管拡張術・血栓除去術等 処置1なし 処置2なし 糖尿病足病変 - - 9.01 - -
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 末梢動静脈瘻造設術 内シャント造設術 単純なもの等 処置2なし 副傷病なし - - 7.59 - -
050170xx0320xx 閉塞性動脈疾患 四肢の血管拡張術・血栓除去術等 遊離皮弁術(顕微鏡下血管柄付きのもの) その他の場合等 処置2なし - - 50.11 - -
【解説】
  血管外科で診療対象としている疾患は1)下肢閉塞性動脈硬化症、2)下肢静脈瘤、3)内シャント造設術が必要な末期腎不全です。1)は高齢患者に多く、重症になると下肢が壊疽に陥り、歩行不能となりますが、カテーテル治療いわゆる低侵襲治療により高齢患者さんでも安全に手術が行えることが多くなり、生活の質の維持に役立っています。2)では美容面での醜形、うっ滞性皮膚炎および下肢のだるさなどを伴いますが、血管内レーザー焼灼術の導入により、低侵襲かつ傷のない治療が可能になりました。3)では自家静脈をできるだけ使い、感染や閉塞の多い人工血管の使用を回避しています。
救急科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 16 17.88 13.61 18.75 87.06
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし - - 21.11 - -
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 8.54 - -
180010x0xxx2xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2 2あり - - 31.56 - -
040200xx99x00x 気胸 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 9.24 - -
【解説】
  救急科は、救急科非常勤医師、他科医師と連携し、主に重症患者対応および外来のサポートを行っています。当院は2次救急指定医療機関であり、地域の救急医療を支える重要な役割を担っています。院内での救急体制の見直しを行い、近年、救急搬送受け入れ数は増加傾向で、昨年度は1000件を超えました。救急搬送されるのは、軽症患者さんばかりではなく、劇症型心筋炎、甲状腺クリーゼ、帯状疱疹ウイルス性髄膜炎、レジオネラ肺炎、仙腸関節炎といった初期治療がその後を左右する症例や診断に難渋する症例の診療も行っています。また、社会的な調整が必要な症例の救急・入院対応も当科の重要な役割と認識し、介入しています。こうした救急診療を地域で行うにあたり、救急隊、看護師、他科医師、研修医など多職種の連携も不可欠で、救急隊も含めた症例検討会や、看護師との重症患者さんの振り返りを定期的に行っています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 - - - 11 1 8
大腸癌 - - - - - 1 8
乳癌 - - - 1 8
肺癌 - - - - 1 8
肝癌 - 1
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
【定義】
【解説】
  肺癌、胃癌、大腸癌に対しては、胸腔鏡下・腹腔鏡下手術を中心に手術を行っています。また5大癌や泌尿器癌に対しては、がん薬物療法、緩和ケアに関しても、多職種によるチーム医療に取り組んでいます。集学的治療を含め、対応が難しい場合は基幹病院に紹介させて頂いています。


◆病期(Stage)分類とは◆
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 44 26.18 84.59
重症 - - -
超重症
不明
【定義】
【解説】
  症例数では中等症の患者の割合が多く、重症度が重症になるほど平均在院日数は長くなり、平均年齢も高くなる傾向にあります。


 
◆A-DROPスコアとは◆
日本呼吸器学会の「成人市中肺炎診療ガイドライン」に掲載されている市中肺炎(院内感染でなく院外で発症した肺炎)の重症度分類です。 下記5つの各項目の頭文字から付けられた名称で、市中肺炎の治療方針の決定をする際に用いられます。 各項目で重症度を分類した後、それぞれの重症度に応じた治療を選択します。
5点満点で1項目該当すれば1点、2項目該当すれば2点とし下の表で重症度を分類する。
※一般的にショックがある場合は1項目のみの場合でも超重症に分類するというルールがあるがDPCでは適用されない。


スコア 各項目の該当数 重症度 治療方針
重症度0 上記のいずれにも該当しない場合 軽症 外来での治療が適応となる
重症度1 上記項目の内1つに該当する場合 中等度 外来または入院での治療が適応となる
重症度2 上記項目の内2つに該当する場合
重症度3 上記項目の内3つに該当する場合 重症 入院での治療が適応となる
重症度4 上記項目の内4つに該当する場合 超重症 ICU(集中治療室)での治療が適応となる
重症度5 上記項目全てに該当する場合
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 - - - -
その他 - - - -
合計 14 25.21 82.07 28.57
【定義】

【解説】
  本年度は、昨年度より6例少ない14例の脳梗塞患者が入院されました。外来の段階で発症4.5時間以内に治療の開始が可能と判断された症例は、三次医療機関・脳卒中科などに紹介しており、減少傾向にあります。入院患者の平均年齢の高齢化に伴い、在院日数もやや延長しています。入院までの日にちが長くなると、在院日数も増え、脳卒中発症後の早期治療の重要性を裏付ける結果と考えられます。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
【定義】
※医療資源を最も投入した傷病の担当医が所属する診療科で集計しているため、手術を実施した診療科と一致するとは限りません。


◆Kコードとは◆
医科点数表に定められた手術術式のコードを指します。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K093-2 関節鏡下手根管開放手術 204 0.00 0.00 0.00 70.56
K0461 骨折観血的手術(大腿) 等 52 2.71 49.96 5.77 85.85
K0811 人工骨頭挿入術(股) 23 3.26 43.74 13.04 85.26
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕) 15 1.00 1.00 0.00 67.53
K1882 神経剥離術(その他) 12 1.00 1.00 0.00 62.17
【解説】
  2022年度は総手術件数1,649件(内、上肢手術 1,528件、下肢手術 121件)施行しました。当院では手外科・上肢外科手術を数多く行っております。特に日帰り手術や外来手術として行うばね指や手根管症候群に対する低侵襲手術が大きな割合を占めています。岡山・倉敷地区を中心とした近隣医療機関、さらには県内外に及ぶ遠方からの紹介も多数頂いております。下肢では超高齢地域を反映して大腿骨近位端骨折が多くなっています。2023年4月からは緊急整復固定加算及び緊急挿入加算を請求しています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 61 0.10 1.10 0.00 71.02
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 16 0.88 6.56 0.00 72.00
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 15 1.00 2.67 0.00 73.73
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) - - - - -
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 - - - - -
【解説】
  内視鏡的大腸ポリープ切除術が最も多く、腹腔鏡下胆嚢摘出術、腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術がほぼ同数となっています。腹腔鏡下胆嚢摘出術については緊急手術も含まれているため術後日数は6~7日間となっています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(その他) 82 0.00 0.98 0.00 75.17
【解説】
  当科の手術日は金曜日午後です。白内障手術については1泊入院または日帰りで行っています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 28 1.29 2.36 0.00 69.29
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 20 1.00 2.05 5.00 78.25
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 19 1.21 12.58 0.00 81.05
K7981 膀胱結石摘出術(経尿道的手術) - - - - -
K821 尿道狭窄内視鏡手術 - - - - -
【解説】
  1位はTUL(経尿道的結石破砕術)ですがESWL(体外衝撃波結石破砕術)と比較して確実性が高く有用な術式です。2位は初発あるいは再発性の膀胱悪性腫瘍手術です。膀胱鏡による手術ですが癌の浸潤度(深さ)を明確にすることが肝要で、症例によってはTURBO(経尿道的腫瘍一塊切除術)、あるいはTUR-Bt(経尿道的膀胱腫瘍切除術)を行っています。3位のステント留置は尿路結石、尿路癌あるいは他科の悪性腫瘍による尿路閉塞に対し行います。重症患者の緊急処置の場合も多く、処置後は専門科へ転科/転院して頂きます。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616-41 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(初回) 60 0.00 0.32 1.67 73.47
K616-42 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(1の実施後3月以内に実施) 18 0.00 0.56 0.00 73.89
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) - - - - -
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) - - - - -
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) - - - - -
【解説】
  当科では冠動脈やシャント血管に対してカテーテル治療やステント留置術を行なっております。また、開心術や大血管の手術、不整脈の手術等は、連携病院と相談しながら患者さんへ適切な医療を提供しています。
血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 67 0.03 1.51 0.00 70.07
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 32 2.69 5.25 3.13 77.91
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純) - - - - -
K617-6 下肢静脈瘤血管内塞栓術 - - - - -
K6121ロ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(静脈転位を伴う) - - - - -
【解説】
  血管外科で診療対象としている疾患は1)下肢閉塞性動脈硬化症、2)下肢静脈瘤、3)内シャント造設術が必要な末期腎不全です。1)は高齢患者に多く、重症になると下肢が壊疽に陥り、歩行不能となりますが、カテーテル治療いわゆる低侵襲治療により高齢患者さんでも安全に手術が行えることが多くなり、生活の質の維持に役立っています。2)では美容面での醜形、うっ滞性皮膚炎および下肢のだるさなどを伴いますが、血管内レーザー焼灼術の導入により、低侵襲かつ傷のない治療が可能になりました。3)では自家静脈をできるだけ使い、感染や閉塞の多い人工血管の使用を回避しています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる - -
180010 敗血症 同一 17 0.78
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 - -
異なる
【定義】
※全退院患者数は上記の全項目共通の集計条件に該当する患者2187名


【解説】
  敗血症は基礎疾患(肺炎、尿路感染症、褥瘡、心臓弁膜症など)に生じた感染病巣から病原体(細菌)が血管内に侵入し全身に波及する重篤な疾患で、早期発見、早期治療が重要です。手遅れになると急性腎不全、播種性血管内凝固症候群となり、さらに多臓器不全を併発します。まず基礎疾患のコントロールが優先され、全身管理を行った上での治療が必要です。本年度は重症の救急搬送患者が増加し、高齢で合併症のある重症の患者様が多く、敗血症、播種性血管内凝固症候群のいずれも多くなっています。
更新履歴
2023.9.29
2022年度の病院指標を掲載しました。